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放浪家なミニマリストがアルザシアンと結婚して30代の生き方を考える

ミニマリストにも捨てられない大事なものはたくさんあるんだってこと

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こんにちは、みほつー ( @Miho2blog )です。

みなさんには捨てられないものってありますか?例えば以前付き合ってた彼氏、彼女からのプレゼントとか捨てられず家のどこかに…ってことはよくあるんじゃないでしょうか?個人的にはモノには罪はないんだし、無理して全部処分する必要はないと思っている人なので普段使えそうなものなんかは多分あります、実家にね。

私は自称ミニマリストなんですが、ここ数年は各地を転々としていることもあって必要最小限の荷物しか持ち合わせてないんです。
そんな中きっと誰しもがちょっとボロくなっても絶対に捨てられないモノって言うのがあると思うんです。

私のその譲れないものがこの写真のちょっとくたっとしている赤いお財布なんです。

旅中に出逢ったドイツ人のマダム

この財布はとある人から頂いたものでとても思い入れのある私にとっては大事なもの。特に旅行に行くときは普段使っているお財布とその国の通貨を入れる用として、このお財布を使っています。

その度にいつも思い出すのがプレゼントしてくれたその女性。

ここでちょっとその人との出会いをお話ししたいと思います。

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いつも愛用していたジャケットの頭の部分がぴょんってなってて可愛い

2012年の冬に私は初めてのワーホリでニュージーランドにいました。英語を話せるようになりたいという目標があったので語学学校に行き、自分で言うのもなんだけど毎日真面目に勉強ばっかりして割と簡単なコミュニケーションは結構できるようになってきた頃。

そしてNZに来た別の理由に自然豊かな景色を旅して見て回りたい!と思っていたので学校を卒業後すぐに旅に出ました。

そして南島のダニーデンと言う場所でこのご婦人と会った。安宿のバックパッカーにお互い1人で旅行しててたまたま同室だった人。初めての印象は「やたら年配の人だな〜。そしてなんかちょっととっつきにくそう…」なんてことを感じました。

ある日の夕食で彼女を深く知る

何がきっかけだったかは覚えていないけど、同室ということもあって一緒にいる時間が多くなって。でもマダムはいつも「あんたの英語は間違ってるよ!分からない!」ばっかり。あ、最初の印象当たったなって思いました。
その度正直ちょっとイラっとしたけど言ってることはもっともなことだったので宿にいる時はご飯食べながらひたすら勉強したりしてました。

お金にそんなに余裕がなかったのでインスタントスープやらサラダなどを毎日食べていた私。ある日マダムが「そんなもん食べてたって何にもならないよ。特に旅中は体が資本なんだから、毎食が無理でも体に良いもの食べるように心がけなさい」と。
刻んだたっぷりのパセリとクリームソースのパスタを私のと合わせて2人分作ってくれました。

その日の晩は一緒に食事をしながら色々な話をしました。どういう経緯でNZに来たのか、家族は?などなど。そして私は英語が満足に話せないことにコンプレックスがあるんだという話をしたら

出来ないことを出来るようになるまでは誰しもが感じる通過点。そのスランプであなたがどんなアクションをするかによって変わってくる。諦めてしまえばそれまで。でも悔しさをバネに頑張れば結果はついてくるもの。
それと机の上でカリカリしてるよりはこうやって人と話している方が相手のことを理解したい、自分のことをもっと話したいって思うからそれ自体が勉強になるのよ。

旅をするってことは普通に過ごしてたら会えない人にも出会えるチャンス。言葉ができないからって塞ぎ込むよりも分からないなりに積極的に話した方が面白いじゃない?と。

この言葉は、当時の私にもびっくりするくらいスーッと心の中に入って来ました。分かりやすいようにゆっくり、言葉を選んで話してくれたマダム。彼女のことを何も知らないのに、勝手に苦手意識を持ったことを恥ずかしく思いました。それくらい心が広くて深い、愛に溢れた人でした。

一緒の時間を共有するように

その次の日、私はちょっとだけ頑張ってマダムに市内を一緒に回らない?と誘いました。彼女は即答で「もちろんいいわよ!」と。

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出かける時はささっと身支度して常に小綺麗だったマダム。

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近場の野外マーケットへ。鮮魚なんかもありました。

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美術館に行く途中に英国スタイルのブラスバンドに遭遇して一緒に音楽を聴いたり

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足を伸ばしてNZ最大のテカポ湖に出かけたり

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フッカーバレーでトレッキングしに行ったり。

これら以外にも一緒にご飯を食べたり、本当にたくさんの時間を彼女と共有した。まるでおばあちゃんと孫みたいな感じ。私も下手なりに英語でジョークを言うようにまでなったり。

さよならは必ずやってくる

10日ほど一緒に過ごした頃。私たちはお互いの次の目的地がついに別れることになりました。短くても濃い時間を過ごせた分、私は寂しくてしょうがなかった。そしてお世話になったマダムに何か恩返しがしたいと思いました。

そんな時に前にマダムが「ミホが持ってるそのバスケット便利でいいわね〜」と言ってたことを思い出したんです。

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洗濯物を入れる折りたためるメッシュバスケット?名前がわからない…

私にとっては何でもないものだったけど、折りたためるし軽いし、たまたま新しい物を持ち合わせていたのでこれに手紙を添えてささやかなプレゼントとして渡したんです。

そしてそれのお返しにと、マダムはわざわざ買い物に出かけてミホに似合いそうだからと買って来てくれたのがこの赤いお財布でした。

さいごに

とても長くなってしまったのですが、このような経緯があって頂いた思い出と愛着のあるお財布なのです。
マダムとは連絡先なども交換しなかったので、バイバイしたきりとなっています。

本音を言うとまた逢ってみたいけど再会は難しいんだろうなって言うのも分かってます。でもどこにいてもマダムらしくて元気に過ごしているんならそれでいっかとも思います。

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友達が送ってくれたお気に入りの大好きなマダムとの写真 @テカポ湖

あまり多くの無駄なものは持たず身軽に生きていきたいけど、むやみやたらにものを捨てたりするんじゃなくって、自分にとって何が大事で何が不要なものかをきちんと見分けられる人でありたいなって思います。

みなさんにはそう言うものってありますか?